月刊OPTRONICS 9月号特集連動企画

テラヘルツを応用した最新の研究成果

2014年09月18日
国立天文台ら,電波観測として最高周波数となるテラヘルツでの天王星観測に成功
アルマ望遠鏡には66台のアンテナがあり,1台のアンテナには10種の受信機を搭載することができる。今回の天王星観測に使われたバンド10受信機は,アルマ望遠鏡の受信機群の中でも最も周波数が高い(787〜950GHz:サブミリ波(テラヘルツ))電波を受信することができる。

 

2014年07月14日
東大ら,超伝導体の電子対の密度をテラヘルツ波によって振動させることに成功
テラヘルツ波と呼ばれる波長0.3mm程度の光を超伝導体に強く照射することで,超伝導体の電子対の密度を光によって振動させることに成功。また,テラヘルツ波の照射によって,超伝導体は照射した光の3倍の周波数を持った電磁波を発することも発見した。

 

2014年04月14日
NICTら,「キトラ古墳壁画」の赤外線画像やテラヘルツ波画像を一般公開
赤外線画像は,土で覆われて見えにくくなっている壁画の輪郭線を明瞭に見ることができる。またテラヘルツ波によるイメージング技術を使った調査では,壁画を傷つけずに壁画の下の漆喰層を観測することができる。

 

2013年05月17日
東大、テラヘルツ波を用いてグラフェンの光学量子ホール効果の観測に世界で初めて成功
グラフェンがテラヘルツ波という光に近い高周波数の電磁波に対しても明瞭に量子ホール効果を示すことを,ファラデー効果という光学現象を利用して観測することに世界で初めて成功した。

 

 

2012年10月23日
【動画】テラヘルツ波を用いたボディスキャニングシステム
従来のX線などを用いた装置と異なり,人体から発せられるテラヘルツ波を受けるパッシヴ方式のため,人体に影響がなく,妊婦でも安全にスキャンすることができる。