京大、カーボンナノチューブを効率良く光らせる新たなメカニズムを発見

科学技術振興機構(JST)さきがけ研究員(京都大学エネルギー理工学研究所特任准教授)の宮内雄平氏、 京都大学エネルギー理工学研究所教授の松田一成氏、東京大学からなる研究チームは、将来のナノメートルサイズの量子光・電子デバイスへの応用が期待されているカーボンナノチューブを、従来よりも桁違いに効率良く光らせる新たなメカニズムを世界にさきがけて見出した。

130709kyoto1

長さ数百ナノメートルのカーボンナノチューブ「量子細線」上に約1個という非常に希薄な割合で、電子を局所的に閉じ込める役割を担う「特異点」(量子ドット)を作ることに成功し、その発光の効率を調べた。その結果、常温において特異点(量子ドット)部分は、カーボンナノチューブ固有の細線部分(約1%程度)と比べ、約20倍以上の桁違いに高い効率で発光(約18%程度)していることを見出した。このことは、カーボンナノチューブ量子細線上への量子ドットの導入により、カーボンナノチューブ固有の性質を超える非常に高い発光効率を達成できることを示しており、従来の低い効率の壁を打ち破るブレイクスルーになるものと期待される。

詳しくはこちら