パナソニック,センサネットワーク向けマルチモード無線通信技術を開発

パナソニックは,人を介さずに機器同士が自律的にデータを送受信する「M2M(Machine to Machine)センサネットワーク」向けの無線通信技術を開発した。国や用途によって異なる方式,標準,規格(以下,無線通信モード)を,無線LSIで同時検出し,無線通信モード間のソフトウェアを共用化することで回路規模や信号処理量を削減し,小型・長時間駆動が可能な無線モジュールが構成できる。これにより機器接続の利便性を高め,センサネットワーク用無線の普及を加速する。

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この技術の内容は次の3つ。①ハードウェアによる直接的な周波数成分検出,無線通信モード間におけるソフトウェアの共用化による低消費電力化,およびメモリ容量の増加抑制から成るマルチモード対応技術,②回路電流を最小化するインテリジェント電源電圧制御,および消費電流の少ない高速タイミングクロック生成で,異なる無線通信モードに同時対応しつつ,約20年の電池駆動を可能にする受信電力低減化技術,③発振回路のコイル面積の縮小と,アナログデジタル変換回路のフィルタレス化による無線LSI小型化技術。

現在,機器をネット接続する上で国や地域毎に多くの異なる無線通信モードがあるが,この技術により,無線通信モード毎に必要であった受信回路を一つに統合することで,周波数や規格を気にすることなく機器や設備同士を安定に無線接続することが可能となる。また無線LSIのチップ面積を削減し,最大3モードに同時対応しながら,従来のシングルモード用無線受信部と同等サイズで約20年の電池駆動が可能な小型で省電力な無線通信モジュールが実現できる。

詳しくはパナソニック プレスリリースへ。