島津製作所,自動車向け酸素・二酸化炭素モニタを発売

島津製作所は,自動車のエンジン開発向けに,エンジン吸気側の酸素濃度もしくは二酸化炭素濃度を光学技術によって高速にモニタリングする高速応答ガスモニタ「EGR-chaser 酸素濃度計測タイプ / 二酸化炭素濃度計測タイプ」(型名:TLFM-2000-O2 / TLFM-2000-CO2)2機種を5月13日に発売する(ニュースリリース)。価格は各タイプ1,200万円。

エンジンの研究開発の現場では,エンジン内の燃焼状態を把握するために数値シミュレーションを行なうが,このシミュレーションモデルの妥当性を検証するモニタリング機器が求められている。加えて,発進時や減速時におけるガス状態の急速な変化をありのままにモニタリングするには,極めて短い計測周期で誤差なく計測する必要がある。

新製品は,近年一般化が進む外部EGRシステムを搭載したディーゼルエンジンおよびガソリンエンジンの研究開発のために使用する装置で,エンジン吸気部分にプローブを挿入し,レーザ光学技術を用いてエンジン吸気部分の酸素濃度もしくは二酸化炭素濃度を高速でモニタリングする。最短0.01秒周期で計測を行なうことができ,測定対象ガスの過渡的な濃度変化をありのままに計測できる。特に,エンジン吸気側の酸素濃度の計測をレーザ光学技術によって行なう製品はこれまでなかった。

同社はこの本製品を,自動車メーカのエンジン先行開発部門やパワートレイン開発部門などへ展開し,エンジン燃焼発光計測用光プローブ「ExDop」に続いて,自動車エンジン開発向けモニタ事業の拡大を図るとしている。