LIXILら,新型LEDによる自給自足トイレを開発

LIXILは東北大学とともに,災害時にもトイレを快適に使用できる「ゼロ・エネルギー・トイレ(以下:ZET)」に関する共同研究を2014年7月から行なっている。その一環として,水洗トイレ便器へ給水する際の水流を活用して発電し,トイレ内の照明エネルギーを賄うゼロエネルギートイレ照明システムを開発した(ニュースリリース)。

東北大学では,東日本大震災によりライフラインが停止した際,学内のトイレにおける利用環境が著しく悪化した経験を踏まえ,非常時でも継続利用が可能な常設トイレの構築を目指し,2014年12月に東北大学大学院工学研究科キャンパス内にZETの実証サイトを設置した。

LIXILでは,防災拠点機能を快適に維持する目的で,非常時におけるトイレの視環境に着目した。上下水道に大規模な損壊がなく,系統電源の途絶によってトイレ使用に支障をきたす状態を想定し,外部給電がなくても水流による自家発電,蓄電,高効率LED照明および制御によりトイレの運用を可能にするゼロエネルギートイレ照明システムを構築した。

同時に,暗所において最小の消費エネルギーで高い明るさ感が得られるプルキンエ効果(暗所視により,短波長の光がより高い明るさ感をもたらす現象)を活用した新たなLED照明も開発した。実証研究は,男女トイレごとに発電量や蓄電量,照明電力使用量などの計測を行ない,トイレにおける照明電源が自家発電によって確保できることを確認した。

研究グループは今後,運用状況をモニタリングすることで,実用における種々の課題を抽出し,最適なシステムを構築する。このシステムは,昼光と併せて活用することで,長時間照明用電力を供給し続けることが可能となり,防災と省エネの観点からもエネルギーの高度利用に寄与することが期待されるとしている。

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