コニカミノルタ,偏光サングラス対応ディスプレイ用フィルムを発売

コニカミノルタは,偏光サングラス着用下でも液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの本来の色を再現するための,ディスプレイ用偏光サングラス対応フィルム「QWPフィルム」を開発した(ニュースリリース)。順次サンプル出荷を開始し,2016年度春には量産体制を構築して拡大展開していく予定。

近年,屋外でも使われるスマートフォンやスマートウォッチ,タブレットPCなどが普及したことで,偏光サングラスをかけてディスプレイを見ると,角度によっては画面が暗く見えたり,変色して見えたりするという問題がでてきた。特に欧米では偏光サングラスの着用率が高いため,対応ニーズが高まっていた。

「QWPフィルム」は,同社独自の光学設計技術と,この製品に適したセルロース系材料の光学特性を活かし,偏光サングラス着用時でもディスプレイの本来の色を再現することができる。

また,光学軸が斜め配向なので,偏光板生産時にフィルムをシートにカットして斜めに貼りあわせる工程が不要なため,ロール・ツー・ロール方式の偏光板生産が可能となり,偏光板メーカの生産性を飛躍的に向上させることができる。

さらに,偏光サングラス対応フィルムと偏光板保護フィルムの機能を1枚で果たすことができるため,ディスプレイの薄型化や部品数削減にも貢献するとしている。