愛媛大ら,すばる望遠鏡で塵に覆われた銀河を発見

愛媛大学,プリンストン大学,国立天文台などの研究者からなる国際研究チームは,すばる望遠鏡に搭載された超広視野主焦点カメラ Hyper Suprime-Cam (ハイパー・シュプリーム・カム, HSC) で得られた観測データを用いて,従来は観測が困難だった塵に覆われた銀河(Dust Obscured Galaxy, DOG) の探査を行なった(ニュースリリース)。

HSCは,国立天文台が国内外の諸機関と共同で開発している,すばる望遠鏡用のデジタルカメラ。光センサーは新開発の高感度CCDで,合計約8億7000万画素を有する。

観測の結果,塵に覆われた銀河を新たに48個発見し,それらの統計的性質を世界で初めて明らかにした。見つかった銀河の赤外線光度は太陽の10兆倍以上にもなると推定され,銀河の中心部には,急成長を遂げつつある超巨大ブラックホールが存在すると考えられる。

今回の成果は,銀河と巨大ブラックホールの進化を知る上で大きな手がかりを与えてくれるもの。

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