様々なアプリケーションを支える光デバイス―CEATEC2013で注目―

光デバイスは,組込み機器の軽薄・短小化や性能向上,あるいはアプリケーション開発を支えるものとして利用されており,様々な応用を想定した光デバイスの研究・開発が進んでいる。

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ロームは822nm半導体レーザをセンシング用途に適用することで,ヒトの心拍を測定するアプリケーションを提案

ロームは,波長822nmのモーション用半導体レーザを開発しているが,極めて温度特性に優れたもので,出力200mW,60℃駆動でMTTF1万2,000時間を特長とし,またCWでKINKフリーとしている。同社は用途の一つとして,このレーザを用いた非接触呼吸センシングを提案する。具体的にはレーザを人体大胸筋に照射し,これを水平方向にずれた位置で赤外線カメラを使って撮影・観測するというもの。大胸筋は呼吸に伴ってわずかに前後するので,この距離を計測することで呼吸をセンシングする。

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京セラが開発中の受発光一体センサは様々な検出・検知機器を小型化することが可能だ。

京セラは,従来別々の基板で作製していたLEDとフォトダイオードを同一基板上で形成した受発光一体センサを開発。部品やベルト,用紙の位置検出や凹凸検知などを高精度に行なえるとともに,測定器の小型化と低背設計を可能にするものとしている。

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スタンレー電気はレーザ走査型プロジェクタを可能にする2次元MEMSミラーデバイスを開発している。

スタンレー電気は共振駆動による高速動作と非共振駆動による低速動作を一体化した2次元MEMSデバイスを開発中で,これを搭載した小型レーザプロジェクタも試作。実用化に向けて耐久性などの試験を進めているところだという。試作したプロジェクタの投影サイズは6インチで,距離は30cmとなっている。