シャープ,化合物3接合型PVセルで37.7%の変換効率を達成

 シャープは,3つの光吸収層を積み重ねた化合物3接合型太陽電池セルで,37.7%の変換効率を達成したと発表した。

 化合物3接合型太陽電池セルではこの5月に集光時の計測で43.5%の変換効率を達成していたが,今回の数値は非集光時によるもの。同社の化合物3接合型太陽電池はInGaAsをボトム層にして,InGaPとGaAsをトンネル接合して積み上げる独自の製造技術を採用している。この3つの光吸収層で,太陽光の波長に合わせて効率よく光を吸収し,光電変換することに加え,光吸収層の周辺部を最適処理することにより,光電変換する面積比を増やした。同社では集光型発電システム用や人工衛星などの宇宙用としての適用を目指し開発を進めている。