金沢工大に世界的な炭素繊維新素材開発拠点を設置

文部科学省は3月7日、「地域資源等を活用した産学連携による国際科学イノベーション拠点整備事業」の採択結果を発表し、石川県と金沢工業大学、金沢大学、北陸先端科学技術大学院大学の3大学、東レ、コマツ産機、大和ハウス工業により共同提案された「次世代複合材料研究開発センター」(仮称)が「国際科学イノベーション拠点」として選定された。

センターは金沢工業大学やつかほリサーチキャンパス内に建設され、東京大学や神戸大学なども参画したAll JAPAN体制で、炭素繊維新素材の実用化を目指す。

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炭素繊維複合材料は軽くて強いため、航空機で使用すると燃費が飛躍的に向上するなど、金属に代わる材料として期待されているが、その原料となる炭素繊維や樹脂は石油から作られているため、製造費用が高く、利用分野も限定されていた。

センターでは、資源枯渇が懸念されている化石燃料の代わりに、樹木や竹、草木などの天然資源由来の原料から安価で高機能な「次世代複合材料」を創出し、低エネルギー消費でCO2削減に貢献する次世代自動車やクリーンなエネルギーを供給する風力発電、高齢者の暮らしを手助けするロボットスーツや生体適合性を持ち合わせた人工関節、災害に強く長寿命な社会インフラ(橋梁や道路、トンネル)や超大型構造物などへ展開する世界的なイノベーション拠点を目指す。

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