理研、岡山大、タンパク質とミネラルの挙動を同時にイメージング

理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター次世代イメージング研究チームチームリーダーの榎本秀一氏(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科教授兼任)、副チームリーダーの本村信治氏は、複数種の放射性薬剤を同時に可視化する半導体コンプトンカメラ「GREI(グレイ)」を改良した「GREI-Ⅱ」を開発し、生体内のタンパク質とミネラル(必須金属元素)の振る舞いを体の外から高い解像度で同時に観察することに成功した。

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体内に微量に存在する必須金属元素には、必須栄養素として働くものが知られており、シグナル伝達や特定の分子が担う機能に重要な役割を果たしている。ミネラル欠乏や細胞のがん化など生体に何らか異常があると、必須金属元素とその関連分子に同時に変化が現れることが考えられる。

今回新たに開発したGREI-Ⅱでは、ガンマ線の検出感度を向上させると同時に検出データの処理法を改良し、従来は12時間かけなければ得られなかった画像を1時間で得られるようになった。実証実験として、3種類のがん細胞株を移植したマウスに、特定のがん細胞を認識するPETプローブと亜鉛の放射性同位体を同時に投与して、11時間の連続撮像を行なった。その結果、PETプローブは特定のがん細胞を移植した部位へ、亜鉛は肝臓への集積を識別し、高い画質で可視化することに成功した。さまざまなタンパク質とミネラルの挙動を同時に観察することで、これまで解明されていなかった疾患の原因に迫る新たな切り口を得ることが期待できる。

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