立教大、全細胞小器官の分裂を統御する遺伝子(TOP)発見

立教大学大学院理学研究科博士研究員(現ミシガン州立大ヒューマンフロンティアサイエンスプログラム博士研究員)の吉田大和氏と特定課題研究員の黒岩常祥氏らのチームは、東京理科大学(准教授の松永幸大氏ら)などと共同研究を行ない、ゲノム科学的手法を駆使して、細胞核を含む全細胞小器官の増殖・遺伝を統御する新たなタンパク質を発見し、TOP(Three Organelle-Divisions Inducing Protein) と命名した。TOPは細胞分裂と共に真核細胞誕生の鍵を握る分子と推定される。

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すべての生物は細胞からなり、細胞分裂によって増える。その異常は癌などさまざまな疾病の原因となる。細胞は細胞核を中心とする細胞小器官から構成される「社会」である。これまで細胞分裂のしくみは細胞核に注目して研究されてきたが、全細胞小器官の増殖・遺伝の観点から解き明かす研究はほとんどなかった。

細胞小器官の増殖のしくみの解明をふまえて、生産向上にむけた応用研究の展開が期待される。

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