海洋研究開発機構など、ジャカルタ豪雨の原因とメカニズムを解明

海洋研究開発機構地球環境変動領域主任研究員の伍培明氏らは、今年1月17~18日にインドネシアの首都ジャカルタ都心部に広範囲の洪水を引き起こした豪雨について、現地での気象観測データに基づいて、その原因とメカニズムを明らかにした。

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具体的には、ドップラー気象レーダー観測データを基本として、それに衛星データを加えて解析し、北半球から南半球に吹き込んだ冬季アジアモンスーン(季節風)、熱帯における顕著な対流活動であるマッデン・ジュリアン振動(MJO)、および現地ジャワ島における海陸風循環が重なって生じた対流によって豪雨が発生したことを解明した。

従来、予測が困難であった赤道地域の豪雨発生の要因を解明したものであり、熱帯の低緯度域の豪雨の予測精度の向上に寄与するとともに、それを基盤とした合理的・効果的な洪水対策の策定を促し、社会経済に大きな影響を及ぼす災害を効果的に防止・軽減するための基本情報など、広範な分野での活用が期待される。

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