遺伝学研、ヒト4番染色体長腕部分重複症の原因解明

国立遺伝学研究所哺乳動物遺伝研究室助教(現理研バイオリソースセンター)の田村勝氏、教授の城石俊彦氏らのグループは、突然変異マウスRim4がヒト染色体異常疾患である4番染色体長腕部分重複症のモデル動物であること、また多くの表現型を本疾患の患者さんと共有することを見出した。更にRim4とKnockoutマウスの交配実験による遺伝学的解析により、本疾患にみられる心臓中隔欠損や四肢形態異常が、bHLH型転写因遺伝子Hand2の量的効果が原因であることを明らかにした。

ダウン症候群などの染色体(部分)重複や欠損を伴う染色体異常疾患は、新生児の約1%に発症すると言われている。これらの疾患に特徴的な形態異常や神経症状は、遺伝子コピー数の変化によるものと考えられているが、多くのケースではその原因遺伝子は特定されていない。

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この結果は、Hand2の遺伝子量の形態形成への関与の解明に加えて、4番染色体長腕部分重複症表現型の分子メカニズムの理解や患者さんのQOL向上に貢献するものと期待される。

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