北大、家禽化に伴って脳内の遺伝子発現パターンが変化して いることを発見

北海道大学大学院理学研究院准教授の和多和宏氏らは、家禽化に伴って小鳥の脳内の遺伝子発現パターンが変化していることを発見した。

これまで学習によって獲得される動物行動がいかに進化してきたのか,よくわかっていなかったが、今回,発声学習(さえずり学習)をする小鳥であるジュウシマツ(家禽型)とコシジロキンパラ(野生型)でアンドロゲン受容体の脳内の発現パターンが違っていることが明らかになった。

これらの小鳥は同種であるのにもかかわらず異なるさえずり方をする。今回さらに,ゲノム上のアンドロゲン受容体の発現調節領域の DNA メチル化状態が異なることも明らかにした。これは,脳内の神経回路構造やゲノム配列が非常に似ていても,エピジェネティクス状態の違いによって脳内の遺伝子発現パターンや量を変えることで神経回路の性質を変えることが可能であることを示唆する。

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