阪大、排卵に必須な脳下垂体のマイクロRNAを特定

大阪大学微生物病研究所附属遺伝情報実験センター助教の蓮輪英毅氏、名誉教授の岡部 勝氏は、生体内に存在するマイクロRNAと呼ばれるもののうち、脳下垂体にたくさん存在するmiR-200bとmiR-429が排卵をおこすために必須の役割をしていることを明らかにした。

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これらのマイクロRNAをもたないマウスを作製すると不妊になる。その仕組みは正常な状態ではこれらのマイクロRNAがZEB1と呼ばれる転写因子の産生量を減らすことにより、排卵に必要な黄体形成ホルモン(LH)が正常に分泌されるようにしているためであることがわかった。

排卵は生殖の原点であり種を維持していくために非常に大切だが、今回の実験により、生殖に重要である「排卵現象」が小さな分子であるマイクロRNAの調節なしにはうまく機能できないことが示された。今回の研究成果によって、マイクロRNAとホルモン分泌の関係が明らかになり、不妊症の原因の1つである排卵障害に新たな視点が加わった。

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