産総研など、 銅の100倍まで電流を流せるカーボンナノチューブ銅複合材料を開発

産業技術総合研究所ナノチューブ応用研究センター首席研究員の畠 賢治氏、CNT用途開発チーム研究チーム長の山田健郎氏、技術研究組合 単層CNT融合新材料研究開発機構研究員のチャンドラモウリ スブラマニアン氏らは、単層カーボンナノチューブ(単層CNT)と銅を用いて、銅と同程度の電気伝導度をもちながら、銅の100倍まで電流を流せる複合材料を開発した。

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社会に広く利用されている電子デバイスの電力は、銅や金などの配線によって供給されている。配線に流せる電流は配線の素材と太さによって決まるが、デバイスの小型化が進む中で、これまでの材料の配線では流せる電流量が限界に近づいてきている。

今回、銅イオンの有機系溶液および水溶液を用いた電気めっき法により、スーパーグロース法で合成した単層CNTと銅を複合化させて、配線用のCNT銅複合材料を作製した。この複合材料は軽量で、これまでにない高い電気伝導度と大きな電流容量をもつ。さらに高温でも優れた電気伝導度を保てる。このような性質から、今後のデバイスの小型化・高性能化に対応できる配線材料として期待される。

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