シャープ,蛍光検出法を用いた自動計測微生物センサを開発

シャープは,空気中を浮遊する細菌やカビ菌などの微生物の量を短時間で自動計測する微生物センサを開発,10月から法人向けに販売を開始する。

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食品加工や医薬品製造の現場では,空気中の微生物による汚染を防止するために,微生物量を継続的に測定する環境モニタリングが求められている。現在,微生物の検出には,シャーレに微生物を培養してモニタリングする培養法が広く採用されているが,熟練者の手作業により数日~約1週間を要するため,リアルタイムに正確な微生物量を把握することが困難な状況だった。

開発したセンサは,計測するエリアの空気を吸引した後,検出対象となる微生物を抽出。独自手法を加えた蛍光検出法により,微生物量を約10分で自動計測する。連続計測にも対応しているため,微生物量の経時変化をモニタリングすることも可能。

また,このセンサを複数設置し,同時に自動計測したデータをパソコンで一括管理する「多点一括計測」が可能。例えば,広い工場内にこのセンサを複数設置し,微生物量の経時変化を計測・管理。微生物量に異常値が発生した際に,汚染源を迅速に特定するなど,きめ細かな環境モニタリングが可能となる。

さらに,スマートフォンなどのユーザ端末から微生物量を管理するパソコンにアクセスすることで,計測データを閲覧できる。外部から環境モニタリングの情報をタイムリーに把握し,異常値の発生時などにおけるリスク管理が可能になる。

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