九大、革新的高機能研磨パッドを開発

九州大学産学連携センター オプト・エレクトロニクス機能材料領域特任教授の土肥俊郎氏らの研究開発グループは、難加工性材料基板における高能率・高精度研磨を実現させる新しい研磨パッドを開発した。

これは、ダイラタント流体材料(ダイラタンシー現象が起こる材料)をパッド(支持材料)に適用し、疑似固定/遊離砥粒加工形態を念頭に、加工条件感応型パッドを実現したもの。このパッドにより、各種材料基板の研磨効率を通常研磨の 7 倍~22 倍に向上させ、同時に加工面の品位を格段に向上させることに成功した。

このパッドの開発により、難加工性材料基板の加工プロセス時間を大幅に短縮させることが可能となった。また、同時に高圧高速研磨(加工圧力 1MPa、回転速度 1000min-1)を可能とする高剛性研磨装置の開発を進めており、高負荷領域での加工を施すことで、ダイラタントパッドの特性を十二分に発揮し、より高能率・高精度な加工を実現することが可能となる。これらを併用した高能率・高精度研磨手法は、今後のワイドギャップ半導体デバイスの開発、普及に大きく貢献する可能性を持つとしている。

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