浜ホトと早大,ガンマ線撮像用コンプトンカメラの高性能化に成功

浜松ホトニクスと早稲田大学は共同研究により,ガンマ線撮像用コンプトンカメラの大幅な性能向上に成功した(ニュースリリース)。

「目に見えないガンマ線を迅速かつ正確に可視化する」技術は物理・医療・環境計測あらゆる分野で切望されているが,特に福島第一原発事故において飛散した放射性物質の除染は未だ大きな課題であり,早急な対応が待たれいる。

今回開発されたカメラは2013年9月に浜松ホトニクスから発表された携帯型・高感度ガンマ線カメラをもとに,早稲田大学で新規に開発した「ガンマ線の3次元高精度位置測定」技術を盛り込み,サイズ・重量をほぼ同じに保ったまま解像度を今までの約2倍,感度を約70%改善したもの。さらにエネルギー分解能も向上し,実験では137Cs(662keV),134Cs(604keV,796keV)由来の3本のガンマ線が,以前より明確に識別できた。

天文学において500keVから10,000keVのガンマ線領域は観測が最も難しく,宇宙物理に残された最後の「窓」として高感度の観測が期待される。今回開発したカメラを人工衛星に搭載し,高感度で宇宙をサーベイ観測することも,今後の視野として期待できるという。今後は関連施設での実験を含め,装置の新しい可能性を追求していくとしている。

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