オン・セミコンダクターとフェアチャイルドセミコンダクター・インターナショナルは，11月19日，オン･セミコンダクターがフェアチャイルドを1株あたり20米ドル，総額でおよそ24億米ドルに相当する現金で買収することについて最終合意したと発表した（ニュースリリース）。

この買収により，オン・セミコンダクターは自動車，産業，スマートフォンといった多様なエンド市場の全域にわたり，総額およそ50億米ドルの売上高を持つ，パワー半導体市場のリーダーとしてのポジションを確立する。さらに，高・中・低電圧の全範囲をカバーする製品を提供するために，両社の補完的な製品ラインが集約される。

取引完了の結果として，経常外の買収関連費用，逓増する在庫償却の適正額ならびに買収した無形資産減価償却を除いて，この買収がただちに売上増加につながり，オン･セミコンダクターの非GAAPベースの一株当たり利益と純現金収支の急速な増加が期待できるという。オン･セミコンダクターは，この契約完了後の18ヶ月以内に年間1億5千万米ドルのコスト削減を達成することを予測している。

オン･セミコンダクターは，統合された両社の貸借対照表と24億米ドルの新たな借り入れによる現金でこの契約に資金供給する予定。この資金調達の約定には，融資契約の完了時点では資金引き出しが行なわれていない3億米ドルのリボルビング信用枠の規定も含まれる。オン･セミコンダクターは，株式買戻しプログラムに引き続き注力し，また資金調達の合意条項には今後の株式買戻しの継続についての柔軟性を含んでいるとしている。