マックスレイ,ウシオライティングや米国SORAA社製LED光源を利用した照明器具の新製品を発表

ウシオグループで照明器具メーカーのマックスレイは11月30日~12月2日の3日間,ベルサール六本木(東京都港区)においてプライベート展を開催し,ウシオライティングや米国SORAA社製LED光源を利用した照明器具など新製品を発表した。同社は商業施設を中心とする照明器具の開発と販売を手掛けており,様々なライティングシーンに合わせて豊富なLED照明製品をラインナップしている。

今回のプライベート展で注目したのは,一つにはカリフォルニア大学サンタバーバラ校・教授の中村修二氏が創業者の1人として名を連ねる,米国SORAA社製のLEDランプ(写真左)。SORAA社のLEDランプはGaN on GaN技術による紫色LEDチップとなっているのが特長で,RGB(赤色、緑色、青色)の蛍光体を励起して白色光を作り出す。これにより,極めて自然な白さを実現するというものだ。今回このLEDランプを使用したペンダント型照明器具を展示した。

このうち,LEDランプは10Wの狭角タイプで,シングルコアと高性能な屈曲光学系技術とを組み合わせることでムラのない均一な配光特性を得ることができる。また,光源面の中央部にマグネットを配しており,オプションとして中角・広角に配光が変更できる,あるいは光色が変えられる脱着型フィルターに対応している。ランプの光色は2700~5000Kで4種類を揃えており,Vividモデルの演色性はRa95となっている。


光源にウシオライティングのLEDモジュールを採用した、クリスタルや透明ガラスのペンダント型照明器具

シリコン素材を利用したランプセードの照明器具は形状を変えることもできる。

 

ウシオライティング製のハイパワーLEDランプも取り扱っており,φ50ミラー付きハロゲンランプの光源特性や明るさ,光の質など加え,ミラー後方に出る漏れ光を再現したものとなっている。今後はφ70の製品も投入する予定としている。

また,開発中の試作を参考出品したのは目に見える光を利用する可視光通信システムとレーザー照明だ。可視光通信システムの通信速度は100Mbp/sの目処が見えており,また,赤外光にもカスタマイズが可能としている。

一方,レーザー照明はLEDでは難しいとされる狭角配光と,コンパクト・省電力ながら遠方まできれいな光を照射できるのがメリット。実用化に向けて,演色性の改善などを進める。

光源の開発はウシオ電機とウシオライティングが行ない,照明器具としての応用設計はマックスレイが進めるとしている。2016年3月に開催される「LED NEXT STAGE」には改良を加えたレーザー照明の参考出品も予定されている。

プライベート展ではこのほか,主力のLED照明「GEMINI」シリーズの光束・効率を高めたものや,今後本格的な販売展開を計画しているドイツ・オスラム社製LEDリネストラを出展し,来場者の関心を集めた。東京開催前の11月25~27日には大阪でも同様の展示会を行なった。