旭硝子の太陽光発電窓,キリンが採用

旭硝子は,同社の省エネ窓改修用Low-Eガラスに太陽光発電機能を持たせた「アトッチ(太陽光発電仕様)」が,キリン横浜ビアビレッジの試飲室に初めて採用さたと発表した(ニュースリリース)。

この製品は神奈川県が推し進める「薄膜太陽電池普及拡大プロジェクト」の一環として設置されたもの。延床面積が2,000m2を超える大規模建築物では,「平成25年省エネ基準」への適合の義務化が2015年に閣議決定されるなど,省エネルギー推進の流れの中,既築建物も改修によって省エネ性能の向上を図る動きが進んでいる。同時に,省エネだけでなく創エネの動きも盛んになっている。

キリン横浜ビアビレッジは,工場稼働開始90周年の節目としてエネルギーにやさしい工場を目指して改修された。なかでも試飲室は大開口部かつ南西向きのため太陽光が強く入り暑さを感じるなどの課題があり,遮熱機能を持ち,さらに視界を確保(開口率約57%)しながら太陽光発電機能で省エネ・創エネができるこの製品が採用された。

この製品を施工した窓は,省エネ・創エネ機能に加え,室内側からの施工が可能なため足場の設置が不要になり,従来の窓改修よりも施工期間や費用を抑えることができ,さらにひと窓当たりの施工時間が短く,また施工時間を選ばないためユーザーの業務に支障をきたさずに施工ができる。さらに,夏の暑さや冬の寒さを和らげ,不快な結露も抑える点などが評価されているという。

さらにこの製品は,ガラスの種類を選択することにより,防犯や映像投射など更なる機能を追加できるとしている。