日本レーザー,赤色レーザーシート光源を発売

日本レーザーは,流れの可視化レーザーとして,新しい赤色可視化光源「DPRLu-5W」の販売を開始する(ニュースリリース)。

新製品は,実績あるシートレーザー光源DPGLシリーズに新たに加わった赤色光出力モデル。「均一な反射率」を特長とし,既存モデルの緑色レーザーに比べて,トレーサー粒子の濃度ムラや粒径の大小による反射率の差を抑え,粒子映像密度が高く均一なコントラストの画像を撮影する事ができる。これにより,濃度ムラによる模様や低密度部分でのPIVベクトル・エラーを抑える事が可能になる。

また緑色光は,壁面に当たると強い鏡面反射や乱反射が発生し,この光によるハレーション現象により,境界付近の観察やPIV解析が困難であった。それに対してブロードバンド赤色光は鏡面反射や乱反射が低く,境界ギリギリまで可視化する事ができる。

DPGL/DPRLシリーズは,ハイスピードカメラなどで流体を可視化するのに適したシートレーザー光源。流体の可視化実験での利用前提として,手軽な100mWから大きな風洞でも利用できる2Wのモデルまでは標準仕様で,ダイレクトシート光学系が3W以上の大型風洞向けモデルはファイバーシート光学系がセットアップされている。

100VAC電源で駆動し,空冷式のため何処ででも使用できる。旧来の可視化に利用されていたレーザーは,大量の冷却水と大電力を消費するためランニングコストが高く,またサイズが大きいため設置に制限があった。

DPGL/DPRLシリーズは軽量コンパクトな筐体で高出力のため,流体の可視化に利用される実験施設はもちろん,どこへでも持ち運んで実験を行なえる。振動にも強いため,電源さえあれば自動車内部やなどでも利用する事ができる。さらに小型のため,他に比べて大幅に低価格なのも特長。

主な仕様は,出力:~5 W,発振モード:CW出力可変(連続発光)/パルス発振対応(ストラドリング撮影対応),波長:640nm(中心波長),冷却方式:空冷,動作電圧:100V/1A,光学系:シート光学系となっている。