静大ら,特殊なイオンの状態を初めて原子スケールで解明

静岡大学は,スロベニアおよびスイスの研究グループと共同で,鉄酸ビスマスという強誘電体材料内部の特殊なイオンの状態を初めて原子スケールで解明した(ニュースリリース)。

強誘電体材料はメモリ素子や加速度センサー,圧電素子などに利用されている材料で,その機能の発現には,厚さ数ナノメートル程度のドメイン壁(分域壁)と呼ばれる微細な構造が関与していると言われていたが,原子スケールの詳細な構造はこれまで明らかにされておらず,長年未解明のままとなっていた。

今回の研究成果では,最先端の顕微鏡技術を用いて鉄酸ビスマスのドメイン壁における原子スケールでの構造解析を行ない,鉄及びビスマスが通常と異なる特殊なイオンの状態で存在していることを明らかにした。

この研究成果は,強誘電体の構造と物性の理解を深めるものであり,今後メモリ容量の大幅なスケールアップなどにつながることが期待されるとしている。

その他関連ニュース

  • 北大ら,柔らかく高性能な強誘電分子結晶を開発 2019年06月19日
  • 宮大ら,燃料電池のイオン移動をテラヘルツで観測 2019年06月19日
  • 名大,Mgイオン注入法で高品質p型GaNを形成 2019年06月05日
  • 名大,イオン注入によるp型GaN結晶の作製に成功 2019年06月04日
  • 名大ら,グラフェンに窒素陽イオンをドープ 2019年03月12日
  • 東北大,イオン伝導を利用した蓄電デバイスを開発 2019年01月30日
  • 東大,ポリマー結晶性複合体で水素イオンを高速伝導 2019年01月30日
  • 東大ら,強誘電ドメイン壁の構造をカメラで可視化 2019年01月25日