阪大ら,分解能0.02Åの表面構造解析ソフトを開発

大阪大学と東京大学は共同で,情報科学に基づく表面構造解析ソフトウェアを開発した(ニュースリリース)。

結晶を形作る原子の並び方を知るためには,通常は結晶にX線を照射して,回折されたX線強度を測定する「X線結晶構造解析」が行なわれる。この手法は単結晶が繰り返し構造を持っていることを利用したデータ解析により実現されている。これによって様々な新物質の構造が明らかにされ,多くの物質開発の基礎となった。

表面や界面は様々な特異な現象が生じるが,その場所での原子配置を通常のX線結晶構造解析の手法で得ることはできない。界面の作製法を変えた時に,構造がどう変わったかを見る簡便な手段が無かったことが,界面構造の制御を難しくしていた。

大型加速器の利用により得られる放射光X線を利用することで,物質の表面や界面の構造を反映した情報が得られる「表面X線回折法」が知られている。この手法はX線結晶構造解析と同じ原理に基づくが,これまでのところ,この手法を用いた表面X線構造解析はそれほど普及していない。その理由は,X線結晶構造解析に用いられるような簡便な解析ソフトウェアが無かったことにある。

今回,研究グループは,情報科学に基づく表面構造解析ソフトウェアを,様々な性質を示す遷移金属酸化物の界面を対象として開発した。これによりデータの精度に由来する解析結果の信頼度を評価すること,及び安定した解析結果を得ることが可能になった。

これによって,物質の表面付近の原子配置を非破壊・非接触で0.02Åの高分解能で解析できるようになる。このソフトウェアを活用することで酸化物デバイスの実現に向けた素材開発の大幅な効率化が期待されるとしている。

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