ローランド子会社,レーザー箔押し装置を発売

「LD-80」

ローランド ディー.ジー.の子会社で,3次元切削加工機や3Dプリンター,彫刻機など製造・販売するDGSHAPE(ディージーシェイプ)は,半導体レーザーを用いた製品としては世界初となる樹脂向け箔転写機「LD-80」を発表した(ニュースリリース)。5月1日より販売を開始する。オープン価格。

この製品は,プラスチック製品への箔による加飾を,半導体レーザー技術で可能にした小型(286×383×308mm)卓上箔転写機。樹脂の箔押しは通常,樹脂に箔を乗せた上から熱を加えて行なう。これまで樹脂への箔押しには,金型を用いるホットスタンプ方式,またはヒートペンを押し付ける方式があったが,前者は大量生産に適しているものの金型のコストが高く,後者は温度調節が難しく,場合によっては樹脂が溶けてしまうという問題があった。

箔押しの仕組み

新製品は樹脂上の箔の上にレーザー光を熱変換する特殊なシート(光吸収フィルム)を被せ,その上からレーザーを照射して箔押しを行なう。その際,同時に圧力をかける必要があるため,レーザー出射部のレンズ(直径約1mm)を直接シートに押し当ててプロットするという大胆な手法を取り入れた。この技術には同社が手掛けてきた3次元切削装置などのノウハウが活かされているという。ワークサイズは80×80mm。シートが密着すれば一定の曲面でも箔押しできる。

光-熱変換シート(光吸収フィルム)をかけたところ

圧力をかけるため,レーザー光の出射部のレンズも同様に消耗品となる。こちらはヘッド部をアタッチメントで交換する仕組みになっており,寿命は作業時間で500時間,価格は3万円。対応する樹脂はアクリル,ポリカーボネート,ポリプロピレン,ポリスチレン,ABSの5種類で,その他の材料についても検証を進めている。また,箔は一般的に販売されている樹脂用の箔を使用する。金,銀については正常な箔押しを確認しているが,箔の種類によっては相性の問題が出る可能性もあるという。

レーザーを使うもう一つのアドバンテージとして,光を一点に集められるという点がある。集光径は約0.3mmなので,小さな文字や細かな線もくっきりと仕上げられる。文具や化粧品への名入れなど,オンデマンドで1点から加飾できるので,試作やノベルティ,プライベートな1点ものなどの加工に適している。また,操作は付属のソフトウェアを用いてPCからプリンター感覚で行なえる。

レンズアタッチメント

同社ではこの製品を実店舗やイベントで製品への名入れサービスといった使用法を想定している。実売価格は約100万円前後になる見込み。先ずはB to Bでの販売に注力し,国内外で1年に500台の受注を達成したいとしている。

スマホケースへの箔押し例

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