ADAS用車載デバイス市場,2017年に1兆円の大台を突破

富士キメラ総研は,EVシフトをキーワードに環境対策強化による電装システムの普及,システムにおけるセンサーなどデバイス搭載数の増加で拡大が予想される車載電装システムの世界市場を調査し,その結果を「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2018 《上巻:システム/デバイス編》」にまとめた(ニュースリリース)。

それによると,ADASは自動車メーカーが大衆車での搭載を進めており,軽自動車などでも安全運転支援が可能となるレベル1のシステムの採用が増えている。また,2017年より部分的な自動化を可能とするレベル2のシステムを搭載する車両が続々と登場している。市場は2017年に1兆円の大台を突破すると見込み,今後も低価格化や機能の向上,ユーザーの認知度アップにより安定して拡大し,2025年には2016年比2.8倍の2兆3,426億円を予測する。

自動運転システムは2017年に条件付き自動化を可能とするレベル3のシステムが量産車両へ搭載された。しかし,自動運転車の走行を前提とした法整備が進んでおらず,現状ではハンドルやブレーキ,アクセルから手足を離して走行することはできない。そのため当面は各自動車メーカーが自社技術の象徴としてレベル3以上のシステムをフラグシップ車両にオプション搭載するかたちで市場が構築されるとみる。

法整備が進むことで搭載車両の増加が期待され,自動運転システムの構成比が2020年以降徐々に上昇するとみるが,高価格であるため多くのユーザーが選択できる環境になるのは2025年より先になると予想する。そのため比較的安価に安全性向上を図ることができるADASが2025年時点でも80%近くを,数量ベースでも97%の大多数を占めるとみる。

車載カメラやセンサーなどを使用して,ドライバーの状態を検知するシステムは,欧州の自動車メーカーが中心となって操舵角センサーを用いた居眠り検知システムの搭載を進めており,日本では赤外線カメラを用いたシステムが高級車や大型トラック・バスで搭載されている。Euro-NCAP(欧州新車アセスメントプログラム)において,居眠り運転対策や車内での子供放置対策が近々アセスメント対象となる見通しであり,ドライバーモニタリングシステムは高級車での搭載から徐々に大衆車へ普及していくとみる。

また,自動運転の中でも条件付き自動化が可能となるレベル3の段階では,自動運転から緊急時のドライバー運転への切り替えが必要となるためドライバーのモニタリングが欠かせない。そのため,自動運転システムと共にドライバーモニタリングシステムの搭載が先進国を中心に進むとし,2025年には2016年比6.1倍の1,014億円を予測する。

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