立教大,はやぶさ2が投下した小型着陸機の飛跡を解析

立教大学は,小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載されたカメラの画像データから,小型着陸機「MASCOT」の飛跡を推定する作業に取り組んだ(ニュースリリース)。

はやぶさ2に搭載されたMASCOTは,2018年10月3日に本体から分離された。その後MASCOTのカメラのデータが地球に届き,小惑星の表面状態が明らかになっている。

公開された画像では,表面はごつごつとした岩に覆われており,砂で覆われているような場所は見つかっていない。一般的に宇宙空間に長期間曝された小惑星では,宇宙風化という現象により細かい粒子で表面が覆われると考えられているが,この予想とは大きく異なる姿が捉えられている。

今回研究グループは,はやぶさ2に搭載されたカメラの画像データからMASCOTの飛跡を指定するため,はやぶさ2カメラの画像から推定される飛跡とMASCOTカメラの画像を照合して,撮影した場所を推定した。

MASCOTが上空を飛んでいる間,さらにその上空にあるはやぶさ2から撮影すると,実際の位置を見かけの位置から推定することはできなかった。また,MASCOTには高度計が搭載されていないため,自身では高度が分からない。はやぶさ2本体は高度計を持っており,地表からの高度は分かるが,はやぶさ2からMASCOTまでの距離を直接測ることはできなかった。

そこで研究グループは画像上に写っている影を利用した。はやぶさ2の位置は分かっていて影も見えている。この情報を利用して,MASCOTの影の位置と見かけの位置からMASCOTの位置を推定したという。

なお,はやぶさ2の着陸・試料採取は当初予定を変更して2019年1月以降に延期となった。研究グループは今回の飛跡情報について,初期解析を始める段階としては充分なものだが,まだ精度を向上する余地があり,国際的な研究体制により作業を進めていくとしている。

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