シーメンス,3Dプリントの精度向上シミュレーションを発表

シーメンスは,3Dプリント・プロセス実行時における歪みを予測する新しいアディティブ・マニュファクチャリング・プロセス・シミュレーションのソリューションを発表した(製品ページ)。

このソリューションは,同社のエンド・ツー・エンドのアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューションに完全統合され,実用部品の設計及びプリントが大幅に改善されるというもの。また,同社の包括的なデジタル・イノベーション・プラットフォームとSimcenterTMポートフォリオを基盤とし,プリント・プロセスをシミュレートする。

同シミュレーションはデジタル・ツインの手法により,プリントを実行する前に,3Dプリント・プロセス実行時における歪みを予測し,その歪みを補正した修正モデルを自動作成する。これは,「一発で正確なプリント」を実現するうえで非常に重要という。

金属部品の3Dプリントでは,一般的にプリント層の融合に熱が使われる。プリント層が造形されていくと,プリンター内の部品が残留熱によって歪んでしまう。部品自体に構造的な問題が生じるのはもちろん,プリントが中断されてしまうことがあるなど,さまざまな問題が発生する。しかしプリント・プロセスをシミュレーションすることで,これらの問題の多くを未然に防ぐことができるとする。

同社のこのソリューションは,作業ガイドが付属したワークフローに従って,歪みの評価,リコーターの衝突予測,過熱箇所の予測,その他プリント・プロセスに関する重要な情報の収集が行なえる。

また,ワークフロー中の設計ステップとビルドトレイのセットアップ・ステップ,そしてシミュレーション・ステップの最適化を繰返し検討できる機能も提供する。このクローズド・ループのフィードバック機能は,同社のデジタル・イノベーション・プラットフォームならではの高度な統合によって可能になっている。

シミュレーション・データが作成されると,それを情報のデジタル・スレッドに結び付け,プリント・プロセスの各ステップに情報を伝達する。このデジタル・バックボーンは,補正モデルを作成できる。さらにデータ変換することなく,その補正モデルをモデルの設計プロセスと製造プロセスにシームレスにフィードバックできるという。

同ソリューションは,最新のNXTMソフトウェアとSimcenter 3Dソフトウェアの一部として,2019年1月にリリースするとしている。

その他関連ニュース

  • 三菱重工工作機械,堆積方式金属3Dプリンターを発売 2019年04月17日
  • ニコン,マルチレーザー金属加工機を発売 2019年04月11日
  • ソディック,金属3Dプリンターの残留応力抑制に成功 2019年04月02日
  • 関西発,日本のものづくり強化へ―3D積層造形プロジェクトが始動! 2019年03月13日
  • SIP第1期が終了へ,成果報告シンポジウムが開催
    SIP第1期が終了へ,成果報告シンポジウムが開催 2019年02月22日
  • 東北大ら,金属製積層造形材の疲労強度を1.6倍に 2019年02月12日
  • 筑波大ら,先端光科学用の第一原理計算ソフトを開発
    筑波大ら,先端光科学用の第一原理計算ソフトを開発 2019年02月05日
  • 3Dプリンター市場,2021年には48万台に 2018年12月27日