コヒレント,小規模生産対応金属3Dプリンターを発売

コヒレント・ジャパンは,米コヒレントが2018年5月に買収した独のレーザ積層造形技術のシステム企業である,O.R. Lasertechnologieの金属3Dプリンター「ORLAS CREATOR®」の販売を開始した(製品ページ)。

この製品は,セレクティブレーザメルティング方式(SLM)の小型金属3Dプリンターで,初めて小規模生産にも対応したとする。ワイヤレスコントロールや受賞歴のあるCAD/CAMシステムを採用しており,主に以下の4つのアプリケーションを想定している。

歯科や医療の分野では,手術用機器,複雑なマスインプラント,カスタマイズインプラント,クラウン,キャップ,鋳型モデル,二次構造など歯科製品,医療製品に理想的とする。また宝飾品では,金,銀,プラチナなどの貴金属の3Dプリントが可能。宝石デザイナーはCADファイルから直接最終製品を作ることができる。貴金属パウダーから宝石,時計部品,付属品を低コストで作製できる。

航空宇宙の分野では,試作開発から連続的な生産で,機能性を保ちつつ,重量や部品点数を大幅に減らしたコンポーネントを作ることができる。かつては複数のコンポーネントを組合わせることで作られていた航空機部品を一台のマシンで作製できるという。

エンジニアリングの分野では,切削ツールを使わない金属コンポーネントのプロトタイプ開発ができ,これまでの製法では不可能だった複雑な形状も作成できる。数日で部品を作製でき,後処理は最小限なので,開発コストを削減できるとともに製品化期間を短縮できるとしている。

独自の円形リコーターにより生産性を最大化,出力250Wレーザーにより造形する。レーザー出力は要件に合わせて調整可能。フリースケーラビリティな作製プラットフォームは,直径60mmから100mmまで選択できる。

使用材料により2種類をラインナップ。「ORLAS CREATOR®」は,17-4PHステンレススチール,CoCrコバルトクロム,CuSn8ブロンズが使用可能で,抽出ユニットは非反応性材料。「ORLAS CREATOR® RA」は,チタン(Ti6Al4V),アルミニウム(AlSi10Mg)と非反応性材料が使用でき,抽出ユニットは反応性および非反応性材料。

主な仕様は下記の通り。
【造形サイズ量】Ø100mmx110mm,リコーター:回転式リコーター,レイヤー厚み:20–100µm
【レーザー仕様】レーザータイプ/出力:YbFibreLaser/250W,波長:1070nm,スキャン速度早送り:20m/s(造形中6m/s),スポットサイズ:min.40µm
【寸法】システム:717x858x1794mm,重量:350kg(ORLAS CREATOR),360kg(ORLAS CREATOR AR)

その他関連ニュース

  • 関西発,日本のものづくり強化へ―3D積層造形プロジェクトが始動! 2019年03月13日
  • SIP第1期が終了へ,成果報告シンポジウムが開催
    SIP第1期が終了へ,成果報告シンポジウムが開催 2019年02月22日
  • 東北大ら,金属製積層造形材の疲労強度を1.6倍に 2019年02月12日
  • 3Dプリンター市場,2021年には48万台に 2018年12月27日
  • ニコン,金属3Dプリンター複合機を来春発売 2018年12月14日
  • キヤノン,3Dプリンター用セラミックス材料と作製技術を開発 2018年11月30日
  • シーメンス,3Dプリントの精度向上シミュレーションを発表 2018年11月30日
  • 独BASF,中国の3Dプリンタープロバイダに投資 2018年11月19日