島津製作所,米国の医療機器直販体制を強化

島津製作所は,北米で同社の医用画像診断機器の販売やサービスを手がけるShimadzu Medical Systems USA(SMS)を通じ,米国の販売代理店であるCore Medical Imaging,Inc.(CMI)の全株式を取得した(ニュースリリース)。

同社は,所定の手続きを経てCMIをSMSの子会社とし,2020年内にSMSへ吸収合併する計画という。

医用画像診断機器の世界市場は3兆円規模とも言われており,堅調に推移している。特に米国は市場規模が大きく,同社の医用機器事業においては,米国を重要地域のひとつとしている。

米国における同社の販売体制はこれまで代理店販売が主だったが,今後の事業拡大には,需要が高い回診用X線撮影装置やハイエンドな血管撮影システムの直販による展開や直サービスによる利益率向上,顧客との関係強化や新規開拓が重要という。

CMIは2000年に設立,売上高は約1,300万米ドル(2017年),ワシントン州に位置し,西海岸北部に密着した体制で営業力が高く,ネットワーク技術を活用したサービスで安定した収益を継続的に得ている。同社製品の販売件数も数多く,幅広い医療機関との取引実績があったため,同社はCMIの買収を決定したという。

同社は今後も直販および直サービス体制の強化を進め,2018年3月期の売上高が約659億円だった医用機器事業を,2020年3月期には売上高710億円まで拡大する計画としている。

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