OIST,RNA配列で発光するナノマシンを開発

沖縄科学技術大学院大学(OIST)の研究グループは,RNA配列を検出し,蛍光で存在を知らせることができるナノマシンを開発した(ニュースリリース)。

本来RNAには,遺伝子発現を制御し,特定の分子を認識し,化学反応を触媒する多様な機能がある。

今回,研究グループは,正しいトリガー(特定の標的RNA配列)が与えられたときにだけ,熱力学的に安定な形に移行するRNAを設計したいと考え,多くの合成RNAを模索した後,トリガーが導入されたときにのみ大量の光を発するRNAを見つけた。

「RNA分子トランスフォーマー」と呼ばれるこのナノマシンは,2つの状態の間を切り替えられる合成RNA分子。このトランスフォーマーは,標的RNAに結合するとその形状を変え,新たな立体構造が蛍光を発することによって標的の存在を知らせる。また,形状変化と同時に標的RNAを放出するので,さらに多くのナノマシンの形状を変化させることにより,シグナルを増幅させるという。

従来の研究でも,特定の標的を感知し,シグナルを増幅し,そして光るRNAセンサーが作成されたが,これらは複数のRNA鎖を正確な比で混ぜる必要があり,そのようなマシンを作成し使用するのは簡単ではなかった。今回,これら一連の機能を果たすことができる単一のRNA配列の設計に成功した。

研究グループは,今回の研究により細胞自身の機構を用い,細胞内でナノマシンを生成できるようになるとともに,このナノマシンが異なる病状に関連する特定の分子を感知することにより,診断装置として働く可能性があるとしている。

その他関連ニュース

  • 東大ら,LPGで蛍光が増す分子センサーを開発 2019年09月18日
  • 遺伝研ら,蛍光で魚の睡眠シグネチャーを発見 2019年09月05日
  • 東大,前立腺がんを光らせる蛍光試薬を開発 2019年08月30日
  • 千葉大,タンパク質の分解量を蛍光で簡便解析 2019年08月26日
  • 阪大,耐酸性光スイッチ型緑色蛍光たんぱく質を開発 2019年08月21日
  • 東大ら,蛍光を高度に発現するウイルス作出に成功 2019年08月05日
  • 量研ら,ダイヤモンド量子センサーを作成 2019年06月01日
  • 阪大,極低濃度アンモニア検出用蛍光材料を開発 2019年05月30日