東北大ら,ペロブスカイト半導体の発光量子効率を計測

東北大学,浜松ホトニクス,千葉大学,京都大学の研究グループは,ハライド系有機-無機ハイブリッド型ペロブスカイト半導体(CH3NH3PbBr3)の発光量子効率計測に成功した(ニュースリリース)。

ハロゲン化金属ペロブスカイトは結晶欠陥が生じにくい性質を持っており,高効率な太陽電池材料として知られており,ペロブスカイト半導体を用いたLEDの開発も進んでいる。光と電気を相互に変換する際,材料の性能を表す物理量の1つに内部量子効率(IQE)があるが,一般的に直接計測が難しいという問題があった。

ペロブスカイト半導体は直接遷移型半導体と呼ばれ,外部から励起を受けると特有の光を放出する。この時,結晶欠陥の少ない結晶ほど強く発光するため,発光効率は結晶の品質(欠陥量)を直接反映する。今回研究グループは,結晶から放出された光を全方位に渡って集めることで発光スペクトルや発光量,効率を絶対測定する方法に着目した。

発光スペクトルを比べると,結晶から放射される光の方向は,ある光のエネルギーよりも大きなエネルギー領域と小さなエネルギー領域とで異なる。このように光の放射方向がエネルギーに対して依存性を持つことは,IQEの計測を困難にする原因になる。

そこで研究グループは,基礎吸収端エネルギー以上の光の放出方向が決まっていることを利用し,結晶の発光効率を再現性良く測定できるODPL計測法を用いることにより,結晶のIQEを計測することに成功した。

その結果,IQEは少なくとも62.5%に達することを見出し,さらに,メチルアンモニウム(CH3NH3)イオンの過不足によってIQEが大きく変動することを発見した。研究グループは,今回の研究の成果はペロブスカイト半導体を用いた太陽電池やLEDの開発および機能向上に役立つほか,半導体発光冷却素子のようなユニークな応用にもつながるとしている。

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