ソニーら,窓をディスプレーにしたエンタメ車両を開発

ソニーは,ヤマハ発動機と,新たな移動体験の提供を目的とするSociable Cart「SC-1」を共同開発した(ニュースリリース)。

ソニーは2016年にこの製品の原理試作機を開発,2017年にはNew Concept Cart SC-1として試作機が完成し,今回各種走行試験を経て蓄積されたノウハウやフィードバックを基にヤマハ発動機と共同開発した。

この製品は乗車可能人員の拡張(試作機の3名から5名へ)や,交換式バッテリーによる稼働時間の延長,搭載イメージセンサー数の増加による車体前後の視認範囲の拡張,車両デザインの刷新,ベース車両の最適化による乗車フィーリングの向上などを実現している。

この製品は,人の視覚能力を超えるイメージセンサーを車両前後左右に搭載していることから,360度全ての方向にフォーカスが合された映像で周囲の環境を把握できることに加え,搭載したイメージセンサーの超高感度な特性と,内部に設置された高解像度ディスプレーにより,乗員が夜間でもヘッドライトなしに視認できる。クラウドを介してそれら映像を確認することで,乗員の操作による運転に加えて,遠隔地からの操作による走行も可能。

また,イメージセンサーで周囲を捉えるため窓が不要となり,代わりにその領域に高精細ディスプレーを配置することで,広告の配信やさまざまな映像を車両の周囲にいる人に対して映し出すことができる。さらにイメージセンサーで得られた映像を別途AIで解析することで,インタラクティブに発信する情報を変化させることが可能。これにより,車両周囲にいる人の性別・年齢などの属性を判断して,広告や情報を表示することなどもできる。

この製品は,ソニーが開発した融合現実感(Mixed Reality)技術を搭載。乗員がモニターで見る周囲の環境を捉えた映像に,さまざまなCGを重畳する。車窓がエンタテインメント空間に変貌し,移動自体を楽しめるようになるという。

またこの製品にはイメージセンサーと共に,超音波センサーと二次元LiDARを搭載している。ネットワーク接続されたクラウド側には走行情報が蓄積され,ディープラーニングで解析することで,最適な運行アシストに繋げるとともに,車両に搭載した複数のセンサーからの情報をエッジ・コンピューティングで判断し,安全な走行へサポートするとしている。

2社はこのモデルを用いたサービスを2019年度内に国内で開始する予定。なお,この製品は車両としての一般販売は予定していない。

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