ニコン,超広角SS-OCT付き検眼鏡を発売

ニコンの子会社Optos Plcは,UWF(Ultra-Widefield)技術とSS-OCT技術を搭載し,眼底の約80%の領域を1回で撮影でき,その領域における断層画像をoptomapを用いて取得することが可能な世界初の装置,SS-OCT付き超広角走査型レーザー検眼鏡「Silverstone」を開発した(ニュースリリース)。

SS-OCTとは,Swept-Source Optical Coherence Tomographyの略で,光の出力波長を時間とともに切替えることができるレーザー光源を使用した光干渉断層計のこと。網膜表面から強膜方向に数mm程度の深さまで,断層画像を観察・測定する技術。またoptomapとは,Optos Plcのスキャニングレーザー技術を活用して取得されたデジタル画像のこと。

「Silverstone」は,瞳孔を広げる散瞳剤を用いることなく,網膜中心部から周辺部までの状態や,さらに網膜の断層の状態を可視化することで,眼球組織内の微細な病変をとらえることができる。

主な特長は以下の通り。
(1)眼底の約80%の領域をカバーする眼底画像と,その領域における任意の位置の断層画像を1台でとらえる。網膜中心部に多く発生する緑内障や加齢黄斑変性症にくわえ,眼底周辺部に多く発生する網膜剥離や網膜裂孔,眼腫瘍などの異変をとらえる。これにより,網膜中心部から周辺部における,眼疾患の有無や重症度の確認が可能となり,病気の早期発見に貢献する。

(2)眼底の約80%の領域における眼底画像と,任意の位置での断層画像を取得できる。診断に必要な画像を「Silverstone」1台で取得することができるため,検査時間を短縮し,ワークフローを大きく改善する。

(3)SS-OCT技術の採用により,従来製品に比べ1.4倍の高速撮影を実現した。さらに,眼球組織内への深達性が高い1050nmのレーザー光源を使用することで,より深くまで光が到達し,硝子体から強膜まで,最大2.5mmの深さの断層画像を高精細に取得できる。

(4)異なる波長のレーザーを用いることで,合成カラー画像,眼底自発蛍光,フルオレセイン蛍光眼底造影,インドシアニングリーン蛍光眼底造影の4つ眼底画像を取得することができる。これらに断層画像を組み合わせることで包括的な網膜診断のためのデータを提供する。

この製品は,ニコンの子会社,ニコンヘルスケアジャパンが4月1日より発売する。

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