オプティクスを用いて新型コロナウイルスを診断 迅速で正確な,信頼性の高いCOVID-19検査

米国疾病対策センター (CDC) に承認されたRT-PCR検査によりCOVID-19を検出する「VERI-Q」

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは,世界的に甚大な健康被害を引き起こしている。この感染症による影響を軽減させるために,現在,これまで以上に迅速で信頼性が高く,正確な検査が重要とされている。韓国の医療診断企業であるMiCo BioMed社は,COVID-19の検出を1時間以内で可能にする迅速で高感度な分子診断機器「VERI-Q PCR 316」を開発した(詳細を見る)。

光学フィルタービームスプリッターレンズミラーを利用したこの診断機器は,リアルタイム逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(rRT-PCR)検査を行なうポータブルデバイスで,少量のDNAサンプルを増幅させてその詳細を分析する。検査結果を1時間以内に取り出すことができる「VERI-Q PCR 316」は,COVID-19の蔓延に対抗する強力なツールとなる。「VERI-QPCR 316」は現在,ポーランド,ハンガリー,ルーマニア,エクアドル,バングラデシュ,セネガル,ブラジルといった世界各国で使用されている。

● スピードが重要視される世界的な健康課題への取り組み
COVID-19の診断を行なう他の検査は,結果が出るまでに24時間を超える場合もあり,空港や国境での検査に使用するには非実用的だった。「VERI-Q PCR 316」は,リアルタイムPCRスクリーニングを利用して1時間以内に患者の分析を行なうため,旅行者がサンプル採取地点で検査結果を待つことも可能。その上で検査結果が陰性であった場合は解放,陽性であった場合は患者を隔離し治療するといった判断が可能になる。

● オプティクスは COVID-19 検出にどのように使用されるのか?

Figure 1:「VERI-Q PCR 316」のような蛍光ベースのPCRスクリーニングシステムの光学デザインは,シンプルな蛍光顕微鏡の構成と類似している

多くのPCRスクリーニングシステムは蛍光に依存しており,対象となる二本鎖DNA分子は,短波長入射に曝されると発光する蛍光色素でタグ付けされる。 こうしたデバイスは,蛍光顕微鏡と同様の方式となる(Figure 1)。

励起フィルターは,蛍光サンプルを励起する光源からの波長を通過させる。この励起波長はダイクロイックフィルターで反射し,レンズによってサンプルに集光される。サンプルからの蛍光発光はダイクロイックフィルターを透過し,システムの検出器上に焦点を結ぶレンズに向かう。蛍光の量を測定することにより,PCRスクリーニングシステムはサンプルがCOVID-19に対して陽性であるかどうかを示す分子の存在を決定付ける。

エドモンド・オプティクスは,MiCo BioMed社の「VERI-Q PCR 316」など,救命アプリケーションに向けて光学部品を供給している。
バンドパスフィルター
ビームスプリッター
光学レンズ
光学ミラー

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