奈県医ら,可視光応答型光触媒でコロナ不活化確認

奈良県立医科大学,東京工業大学,神奈川県立産業技術総合研究所の研究グループは,世界で初めて可視光応答型光触媒材料(CuxO/TiO2)による新型コロナウイルスの不活化を確認した(ニュースリリース)。

可視光応答形光触媒による抗ウイルス性能評価試験として,JIS R 1756が制定されている。研究グループは,その試験方法を参考にした試験を行なった。

新型コロナウイルス株を培養し,安全キャビネット内に設置した試験片(CuxO/TiO2粉体をガラスに担持)に対して,実験対象の新型コロナウイルスを接種。その後,1000 luxの可視光照射(400nm以下の紫外光をカットした白色蛍光灯を照射)を行なった。

また,光触媒としての効果を確認するため,光の当たらない暗所条件での試験も行なった。一定時間経過後にウイルスを回収し,宿主細胞に接種,ウイルスが細胞に感染しているかを判定して,ウイルス量を算出した。

その結果,この光触媒材料に光照射をすることで,1時間で2.5桁のウイルス量の減少(99.7%の減少),2時間で検出限界以下である 99.99%以上のウイルス量が減少したという。また,暗所においても4時間で検出限界以下に減少させることを明らかにした。

このことから,この光触媒材料を利用することで,新型コロナウイルスを不活化できることがわかった。研究グループでは,この研究成果をもとに,学校,病院やその他多くの人が利用する公共施設等における飛沫の付着や人が触れる場所に対して,持続的な抗ウイルス効果を付与させることが可能になると考えられるとしている。

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