取りつく島になる感謝状

(嫌な奴)

私の職場には,文章力のある人が何人もいました。その内の一人から,「退職したら,『なんて嫌な奴,嫌な会社』」という題名の本を書く」と言われたことがあります。そんなことを言われると,私も「嫌な奴」として書かれるんじゃないかと思いぞっとしたことがあります。

「自分で思っているほど好かれてはいない,思っている以上に嫌われている」とはよく聞くところです。自分としても,嫌な思いをさせたと自覚している事例以上に,当方が忘れていることも少なくない筈で,そこのところが心配になりぞっとしたわけです。

(狙われた人)

ぞっとしたわけには,構想が具体的であったこともありました。「嫌な奴の事例は」と訊くと,具体的な人名付で色々な事例が紹介されました。例えば「平気で人の会話に割り込んでくる奴,言いたいことをしゃべり続ける奴,等々」といった具合でした。

挙げられた事例はすべて社内人材で,本名付きで例を上げられると,当方としても同意できる事例はあります。しかし例えば,「不必要にデカイ声を出す奴,やたらと英語を混ぜる奴」となると,嫌う人はいるにしても「人それぞれだし」と感じる例もありました。

また,この御仁にとっては上役で私にとっては部下といった場合には,「言われてみれば」と思える事例もありました。上司にとっては,よくできる,よく気の付く部下は,その部下にとっては,嫌な上司や嫌な先輩ということは珍しいことではないようです。

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