ジョーンズベクトルで記述できる全ての偏光・位相を生成する液晶空間光変調器

月刊誌掲載文を一部修正しております。

1. 概要

我々はビームの偏光,および位相の分布を自由に制御することが出来る偏光変換素子として,液晶を用いた光学デバイスを開発してきた。本液晶デバイスは,ジョーンズ記法で表現できる全ての偏光・位相状態を生成でき,さらに,液晶デバイスの製作精度や駆動回路の性能が許す範囲の精細さで,任意の偏光を任意の分布で形成することができる。

本装置は,従来技術に見られる直線偏光をベースとした軸対称偏光のみならず,楕円偏光を含めたより自由度の高い偏光状態を生成出来る点に特徴があり,偏光補償技術,及び,フォーカスエンジニアリングの今後の発展に対応できる唯一の小型デバイスであると言える。本稿では,偏光モード変換器(Polarization mode converter: PMC)と名付けた本素子の原理,及び我々が行ってきた活用事例,そして,液晶素子の弱点である高出力光に対する耐光性の向上の試みに言及し,加工技術への展開の可能性についても言及する。

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