シリコンを材料に用いた赤外光検出器

1. はじめに

赤外光は通信波長帯として利用される。また,その波長帯にはグルコースやヘモグロビンなど,生体物質の吸収も存在する。さらに,近年では,近赤外波長帯を用いた距離計測などがロボット分野などで広く使われている。このように,赤外波長帯では光検出器やイメージャが盛んに研究されている波長帯である。本項は,このように近年ニーズが高まっている,赤外光を検出する,安価かつ高機能化が可能な検出器の研究とその進展について述べる。

赤外光検出器には,大別して熱型と量子型のセンサが存在する。量子型の赤外光検出器は,熱型のセンサと比較して応答が高速なので,高速リアルタイムでの物体認識が必要な自動運転やロボット向けに高いニーズが存在するといえる。材料としてシリコンを利用した量子型光検出器は,一般的なCMOSプロセスとの整合性があり,なおかつ材料が安価なので,ゲルマニウムや水銀カドミウムテルルなどの化合物半導体を利用したものと比較して,さまざまな優位性がある。

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