多層膜型フォトニック結晶による分光偏光同時イメージング

1. はじめに

ある物体から反射・散乱・透過する光には,その物体固有の分光および偏光成分が含まれるため,それを可視化し解析することで,人の目では判断できない様々な情報を得られる可能性がある。リモートセンシングにおいては,分光を利用した植生のモニタリングや穀物の収穫量予測が行われていたが1),近年では農業に限らず,工場のラインにおける欠陥検出や,医療画像における病変部の識別に分光を利用する検討が進められている2)。また,偏光も様々な分野で検討が進められており,鏡面反射成分の分離,霧や水中の見えの改善,形状計測といった応用が期待されている3)。しかし,現在普及しているRGBカメラとは異なり,様々な分光または偏光成分を選択的に撮影する必要性から,撮像系の小型化・高速化・低コスト化が望まれている。

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