光学迷彩(Ⅱ)

3. 考察

前号において,ロチェスタークロークと呼ばれている光学迷彩技術について説明した。この技術は,4枚のレンズを用いて幾何光学的に光学迷彩を実現するものである。この章では,光学迷彩が生じる具体的なレンズの配置方法について,実際に設計しながら説明する。

3.1 光線行列による光学系の設計

光学迷彩を実現する光学系を設計するために,第14回(2018年4月号)で説明した光線行列を用いる。光線行列を用いると,近軸光線領域での光学系の設計が簡単にできる。

光線行列は,光学系を伝搬する光線の光軸からの距離rと,光線の光軸に対する傾きr‘を関連付ける行列であり,それらの関係式(7.18)を改めて書くと,次のようになる。

式(8.4) (8.4)

ロチェスタークロークは,4枚のレンズから構成されている。これらのレンズの焦点距離は長いので,近軸近似を使っても問題がない。また,薄レンズ近似を適用させることもできる。そうすると,空間を光が自由に伝搬する移行過程と,薄レンズの屈折過程の光線行列を組み合わせることにより,光学設計ができる。これらの光線行列は,それぞれ次式で表される。

式(8.5) (8.5)

式(8.6) (8.6)

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