光ピンセットが紡ぐ日台友好─研究者が見た台湾パワーの源泉とは

◆増原 宏(マスハラ ヒロシ)
台湾・国立交通大学 講座教授

1968年 東北大学大学院理学研究科修士課程化学専攻修了
1971年 ‌大阪大学大学院基礎工学研究科博士課程化学系化学専攻修了
1972年 大阪大学基礎工学部合成化学科助手
1984年 京都工芸繊維大学繊維学部高分子学科教授
1991年 大阪大学工学部応用物理学科教授
2004年 大阪大学大学院生命機能研究科教授(兼任)
2005年 大阪大学大学院工学研究科精密科学・応用物理学専攻教授
2007年 (財)濱野生命科学研究財団 主席研究員
2008年 紫綬褒章
2017年 瑞宝中綬章
日本化学会フェロー,光化学協会名誉会員,科学と芸術に関するベルギー王立フランダースアカデミー外国人会員等

今回のInterviewは日本を離れ,海外でレーザーを用いた研究をする日本人の姿に迫った。台湾・交通大学で教鞭を取る増原宏氏は,今回のノーベル賞受賞で一躍話題となった,光ピンセットの研究における日本の第一人者。大阪大学を定年後,請われて交通大学で研究と学生の指導を続けている。

増原氏の研究室がある新竹市は台北市から新幹線で40分ほどの距離に位置し,IT関連の工場や企業が集積していることから「台湾のシリコンバレー」とも呼ばれている。サイエンスパークが置かれ,ディスプレーや半導体などのハイテク産業をけん引し,日本を脅かしてきた中核の地でもある。

そこから日本と台湾を見てきた増原氏の言葉は,台湾産業の力の源泉を理解する上で大きなヒントとなるものだ。また,学生を育てる仕事を真摯に続けるその姿には,大学における研究者のあるべき姿も見ることができる。誌面の都合上,全てを掲載できないのが残念だが,大変興味深いインタビューとなった。まずはご一読頂きたい。

この続きをお読みになりたい方は
読者の方はログインしてください。読者でない方はこちらのフォームから登録を行ってください。

ログインフォーム
 ログイン状態を保持する  

    新規読者登録フォーム

    同じカテゴリの連載記事

    • 光プラスαの技術で水中ビジネスを加速させる! ㈱トリマティス 代表取締役 島田雄史 氏 2024年03月12日
    • 学術と産業の架け橋となり,更なるイノベーション創出を (一社)レーザー学会 会長 久間和生 氏 2024年01月15日
    • 芽から幹への成長が期待される面発光レーザーの産業化 東京工業大学 栄誉教授/元学長 伊賀 健一 氏 2023年12月07日
    • 日本が実用化の先導役となるか!?注目のペロブスカイト太陽電池開発動向 桐蔭横浜大学 宮坂 力 氏 2023年10月06日
    • パワー半導体とイメージンセンサーの両輪で挑んだ日本市場の一年とは オンセミ 日本法人代表取締役 林 孝浩 氏 2023年09月29日
    • 眼に装着する究極のディスプレー─ホログラムが可能にする未来とは 東京農工大学 高木 康博 氏 2023年09月27日
    • 光エレクトロニクスの未来 ─若手研究者への技術伝承がカギ 名古屋大学 天野 浩 氏 2023年08月21日
    • 事業のフォーカスの中で,将来を見据えて盛り立てるのが研究の役割 古河電気工業㈱ 執行役員 研究開発本部長 藤崎 晃 氏 2023年08月18日