赤外光検出器および画像化システム市場
2020年には71億8400万ドルの規模に

1. はじめに

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赤外光検出器および画像化システムの市場は2014年の55億8000万ドルから,2020年には71億8400万ドルの規模に成長すると予測される。

今回は,光学・フォトニクス市場を専門とする調査会社Tematysがまとめた調査レポート「赤外光検出器および画像化システム:技術および市場の動向」から,一部を抜粋して紹介する。

ここでは,赤外光検出器,画像化システムにおけるトレンド,課題を,HgCdTe,InSb,QWIP,InGaAs,T2 SLS(Type Ⅱ歪層超格子)といった技術に焦点を当てて探ってゆきたい。

ほとんどの検出器,特に中波長,長波長を利用する製品は冷却型で,その応用は軍事向けが大半を占める。近年,軍事予算の緊縮化が進んでおり,冷却型製品のメーカーは対応に苦慮している。また,非冷却型の機能が向上するにつれて,競合も激しくなっている。

多くのサプライヤーが,性能の改善,コスト削減,小型化,省電力化を通して,既存の軍事,国土防衛分野における生き残りを図ろうとしている。一方で,商用,産業用分野への進出を目論むメーカーも多い。あるいは先端アプリケーション向けにマルチバンド,多色化といった機能の追加で差別化を図るパターンもある。

この記事では,各アプリケーションについての分析とともに,主要プレイヤー,最新の市場動向,将来の見通しを提供する。また,市場セグメント別の市場機会,技術,アプリケーションそれぞれのトレンド,課題についても触れてゆく。

2. 課題と市場機会

2.1 メーカーが直面する課題

50年以上にわたり,赤外光検出器は軍事防衛用暗視システムの心臓部であった。また,サーモグラフィカメラなど民間向け製品や,軍事衛星でも,赤外光検出器は利用されてきた。そのほとんどは運用に適した温度に保つため冷却器を必要とする冷却型であった。

赤外光検出器メーカーはここ数年に新たな課題に直面している。
・主に米国,欧州などにおける軍事費縮小に伴う軍事支出の削減
・マイクロボロメータなど非冷却型熱検出器の登場と,長波長領域の中・低パフォーマンス用途における競合

・大きさ,重量,電力面の限界から生じる暗視システムのアンメットニーズ

2.2 課題を克服することで生まれる新たな市場機会
こうした課題の克服のため,赤外線検出器・システムのメーカー,研究開発機関は下記のような改善に取り組んできた。
・性能向上,コスト削減,製品の小型化,軽量化,省電力化(SWaP)
・マルチバンド,多色化,アクティブイメージング,統合オプティクスなどの拡張機能,追加機能の提供

・新しい赤外線イメージングアプリケーション,新市場開拓を目指したビジネスモデルの採用

軍事向けの赤外線イメージングでは,感度,フレームレート,波長などの面から,熱検出よりも光検出が好まれる傾向にある。しかし,軍事向け製品の主流であるためには,暗視システムに必要とされる機能的なスペックに継続的に対応してゆく必要がある。

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