瞳に炎

沸き立つ闘志が瞳に炎となって燃え上がる。マンガの中ではよく見かける光景だ。「目は心の窓」と刷り込まれている僕たちは,なんら疑うこともなく,そこに描かれた人物の激情を感じ取ることができてしまうのだ。でも,もし本当に瞳で炎が燃えあがったらどうなってしまうのだろうと,野暮とは知りながらもついつい考えてしまう。

まず,あの炎はどこで燃えているのだろう。普通に考えれば目の中ということだろう。ただ,僕たちの目は単レンズの光学系になっているから,レンズのあっち側とこっち側では像の上下左右は反転しなければならない。事実,僕たちの網膜には反転した景色が結像していて,それを脳が処理して元の像に戻しているのだ。漫画で描かれて居る炎は普通に下から上に燃え上がって見えているから,目の中では上から下に燃え下がっていなければならない。

この続きをお読みになりたい方は
読者の方はログインしてください。読者でない方はこちらのフォームから登録を行ってください。

ログインフォーム
 ログイン状態を保持する  
新規読者登録フォーム

同じカテゴリの連載記事

  • 失せ物がたり
    失せ物がたり 月谷昌之介 2018年09月25日
  • 鉄腕アトムの目のチカラ
    鉄腕アトムの目のチカラ 月谷昌之介 2018年07月13日
  • レーザーポインター光線
    レーザーポインター光線 月谷昌之介 2018年07月01日
  • コーヒー色であるということ
    コーヒー色であるということ 月谷昌之介 2018年05月22日
  • 立ち食い蕎麦にも森羅万象
    立ち食い蕎麦にも森羅万象 月谷昌之介 2018年04月18日
  • めくるめく印象派
    めくるめく印象派 月谷昌之介 2018年03月26日
  • X線を越えるもの
    X線を越えるもの 月谷昌之介 2018年02月22日
  • ブルーライトカットと言われても
    ブルーライトカットと言われても 月谷昌之介 2018年01月17日