最先端の光学技術で文化財を守る

◆犬塚 将英(イヌヅカ マサヒデ)
東京文化財研究所 保存科学研究センター 分析科学研究室長

1971年生まれ。東京大学大学院理学系研究科修了 博士(理学)。2004年 東京文化財研究所着任。着任時から,文化財を取り巻く温湿度環境や温熱シミュレーション解析,装飾古墳の保存環境に関する研究を行なうとともに,X線透過撮影による文化財の内部構造の調査等も実施してきた。現在は主にX線や光を用いた可搬型分析装置による文化財の構造と材質の非破壊分析,及び新しいX線検出器の開発研究等を進めている。

日本には寺社仏閣のような建築物をはじめ,彫刻,絵画,工芸品に至るまで,多くの歴史的文化財がある。これらは芸術品として高い価値をもつだけでなく,私達の歴史を紐解く上で貴重な資料ともなる。こうした資料を科学的な側面から分析し,その後の修復や保存の方法を研究する組織の一つに東京文化財研究所がある。

今日,私達が数世紀も前に作られた文化財を前に,悠久の流れに思いを馳せることができるのも,こうした場所で日々行なわれている研究の賜物だが,一方で,その活動が目に触れる機会は少ない。

今回,文化財の研究に用いられる光学技術について,東京文化財研究所 保存科学研究センターの犬塚将英氏に話を聞くことができた。国宝をはじめとする,貴重な文化財を扱うのに使われている光技術とは,果たしてどのようなものなのだろうか。

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